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Poincianaという曲とそのビートについて

Poinciana 収録アルバム
Poinciana 収録アルバム
不思議で面白いビート
不思議で面白いビート
こんにちは。ジャズドラム講師の鈴木麻緒です。
今日は、「Poinciana」という曲とそのbeatについてお話したいと思います。

この曲の誕生について、さっとご紹介しますと、、、
1936年、キューバのManuel Llisoの作詞したスペイン語の歌詞に合わせてNat Simonが作曲し、Buddy Bernierが英語の歌詞を付けて誕生しました。
Poinciana(ポインシアナ)とは、熱帯に咲く真っ赤な花の名前です。
1944年Bing Crosbyが歌って注目され、Nat King Cole、Frank Sinatraなどにも愛唱され、その後もFour Freshmenが歌って大ヒットしました。
この頃は、このエキゾチックなメロディをゆったりと歌い上げるアレンジが一般的であったと言って良いでしょう。

そして、1960年代にジャズピアニストAhmad Jamalがこの曲をこれまでにないようなアレンジをして演奏しました。
大きなメロディに、ドラムは倍の刻みの跳ねたビートで、ラテンぽいようにも聞こえますが、とても不思議で面白いビートです(添付写真2枚目)。
これをリスペクトして、その後もThe Three Sounds やKeith Jarrett のトリオで、同じビートでこの曲が録音されています。
また、このビートは以後、他の曲やスタンダードのアレンジでも用いられ、度々耳にするようになりました(例えば、Kenny Barron 作曲の「Cook's Bay」など)

淡々と繰返される独特なリズムによって、音楽が熱を帯びてくるなんとも効果的で魅力的なビートです。

ご紹介した曲が収録されてるアルバム(添付写真1枚目)を是非チェックしてみてくださいね。
どれも名演です!